チャーリー・ウィルソンズ・ウォー*3

 自業自得


 テキサス2区の下院議員チャーリー・ウィルソンと、かのチャーリーズ・エンジェルのモデルとなった美人秘書軍団の物語。
 とか書くといかにもだが、実際は1980〜1988年にCIAがアフガン紛争に介入した次第をドキュメンタリー *1 で描いたもの。
 ソ連の脅威に対して極右組織が地元下院議員に働きかけ、アメリカをしてアフガンの後見として勝利を得させた。しかし、詰めの甘さが現在のアメリカの命取りとなった…。


 DOMINOのときも感じたが、この手の映画は額面どおりに受け取ってはならない。
 劇中、ウィルソン議員は多大な政治力を発揮してさまざまな難局を切り抜けるが、最終的に自ら気づいていながら詰めの甘さで足元をすくわれる結果を生む。
 俯瞰するに、彼はあくまでも裏側に据えられた表看板でしかなく、舞台に影響を与える力を持たない飾りでしかなかったということか。彼が真実、力を持っていたとしたら、9/11は起こらない出来事だったはずだから。
 だから、今この映画が作られたのかもしれない。もしくは彼の最後の独白は単なる理想論を今さらにして口にしただけかもしれないが。


本日の教訓:死んだ犬は蹴られても鳴かない

*1:事実を元に恣意的に脚色したドラマ