マルチクラス(邦訳PHB208ページ)

  マルチクラスには4つの段階が(というより入れ込み具合が)存在する。
  第1段階は「クラス対応特技を修得して第二クラスの特徴を一部得る」というもの。例えばファイター・クラスであっても、《信仰の参入者》特技を得たのであれば、クレリック・パワーのヒーリング・ワードを1日1回使えるようになる。さらに〈宗教〉技能が修得済みになる(+5ボーナス)。チョイ便利なキャラクターの完成。
  第2段階は「第二クラスのパワーを修得する」というもの。これはさらにパワー交換特技(《初級者パワー》、《中級者パワー》、《上級者パワー》)を得ることで成立する。要はパワー選択時に第二クラスの同レベル以下パワーが選択肢に入ることを指す。特技を得るだけで第二クラスのパワーを使えるようになるのは安いだろう。たぶん。使えなきゃ再訓練というみちもあるしね。ここまでが普通のマルチクラスかも。
  第3段階は「第二クラスの“伝説の道”を取る」というもの。例えばファイター・クラスのキャラクターが、“伝説の道”を選択する段階でファイターのものではなく、ウォープリーストなど第二クラスの“伝説の道”から選択すること。これは第1段階のクラス対応特技を得るだけで前提を満たすので容易であり、かつキャラクターの幅を広げるので有用。ただしクラス本来の役割を捨てる傾向にあるので(防御役なのにそれに特化しないなど)、あまり方向性の違う“道”を選んでしまうと微妙なキャラクターが完成する。“伝説の道”は再訓練不可だよな、たぶん。
  第4段階は「“伝説の道”ではなく第二クラスを修得する」というもの。これは第1段階のクラス対応特技と第2段階のパワー交換特技3種の合計4特技を修得して成立する。中身は“伝説の道”を取る代わりに第二クラスを選択するというもの。ある意味3e風味なマルチクラス。“伝説の道”で得られるパワーに代わり、第二クラスのパワーを得られる。しかし“伝説の道”で得られる特徴の代替物は得られないため、ここまでする意味はどれほどのものか疑問。パワー自体は第3段階で得られるしね。せめて第二クラスの特徴をすべてもらえるなら…。