フッド ザ・ビギニング

 恐怖とは神の使う最強の武器だ。そこで教会は地獄を考え出した。


 いわゆる中世冒険譚であるロビン・フッド伝説を下敷きに、現代風の習俗で再編したイメージの作品。衣装小物の類は現代のものを転用し、序盤の十字軍戦役はさながら現代シリア戦線のよう(機関銃砲座のような連弩や歩兵用ロケットランチャーのようなフレシェット弩が登場する)。
 あえて命名するなら、換骨奪胎してリアルさ追求をやめた、『ライト・ヒストリカル/ファンタジー映画』といったところ。2016年の「キング・オブ・エジプト」や2017年の「キング・アーサー」に近い。それのロビン・フッド版ね。
 主な観客に米語が通じないため、画面的な迫力だけで押し切らなくてはならなくなったハリウッド作品の哀しい側面でもあるか。日本映画にありがちな長セリフは、観客に「言葉が通じる」ことが前提だからなぁ。


 今作ではサラセン人がジョンを襲名し、ウィル(スカーレット?)は別役になった。世相を表した脚本だけど、続きはないだろなぁ ( ゜ω゜).。o0(けっこう言いたいことを派手に言ってるしな


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