ヘルズ・ハート療養院/Hell's Heart

 ヘルズ・ハート療養院では憎悪が蔓延っている。シャーンの立ち入り禁止区域であるブラック・アーク街区(岸壁地区のタヴィックス・ランディング内)に位置する、千本の剣と矛に囲まれた黒曜石の塔ヘルズ・ハート療養院は狂人の悪夢だ - そこは恐怖の焦点でありシャーンを蝕む急所である。よだれを垂らす狂乱の殺人者、家族を虐殺した社会病質者、発狂した食人者…。この療養院はシャーンのねじくれた精神の顕れであるが、ここにヴィクトール・サン=ドマンの下劣な才能が輝いていた。

 『ワタリガラスは語る』における直弟子の失敗に怯むことなく、ヴィクトールは彼の復讐劇の最終幕を開く。狂える好事家のとどめの一撃はパーティーに致命的な一撃を与えるだけではなく、彼自身の英雄的行為と贖罪が含まれていた。解放された殺し屋たちで満たされ致命的な罠が仕掛けられた療養院の奥深くに、ブレランド王冠の敵であるヴィクトール・サン=ドマンが待ち受けている。コーヴェアで最も危険な犯罪組織の首魁との最終決戦の時は来た。

 『ヘルズ・ハート療養院』は10レベルPC向けの冒険で、エベロン・キャンペーン世界の“塔の街”シャーンの後ろ暗い面と闇の部分に迫る。この冒険はヴィクトール・サン=ドマン冒険三部作(『真夜中に鐘は鳴る』、『ワタリガラスは語る』の続編)の終幕だが、DMがちょっとした改変を加えるだけで単独冒険としても運用することができる。

 この冒険では以下のサプリが使用される。その省略記号は以下だ:戦士大全(CW)、ダンジョン・マスターズ・ガイド(DMG)、エベロン・キャンペーンガイド(ECS)、Fiend Folio(FF)、Libris Mortis(LM)、モンスター・マニュアル(MM)、プレイヤーズ・ハンドブック(PH)。


冒険の背景/Adventure Background