“夢の幼生”/Dream Larva 『Epic Level Handbook』より

 “夢の幼生”は空想、憧憬、夢の神格の私生児だ。
 ほとんどのクリーチャーは夜驚症 - 深い眠りについている者をも覚醒させる恐怖の一撃 - を知っている。“夢の幼生”は悪夢の世界から逃れられるはずの覚醒世界に現れた、悪夢の顕現だ。彼女たちは特定の肉体を持っていないが、すべてのクリーチャーにとって最悪の悪夢として認識される - “夢の幼生”は、観察したそれぞれの人々が考える最高に恐るべきクリーチャーの姿として映る。そのモザイク状の幻覚から生還した人々には、“夢の幼生”は何千という這いずる幼虫で構成された大型の人型生物として認識される。“夢の幼生”には角、残忍な牙のある口、先端に鉤爪がある4本の腕、先端に鋏がある4本の腕がある。
 何者もどれだけの“夢の幼生”が夢の様々な領域に寄生しているかを知らない。ほとんどの睡眠者は禁じられた夢を覗こうなどとは考えないが、誰もが心の奥底に悪夢が住み着いているものであり、そこに“夢の幼生”は隠れている。このような禁じられた夢は、主として多次元世界から一掃された特定の信仰の書物等の発見によって引き起こされる。しかしながら、しばしば“夢の幼生”はそれらを無視して侵入してくる(または意図的に招来される)。そのような時、彼女らは覚醒世界の睡眠者に潜り込み、やがてはすべての被造物を自身が生み出したごきげんの悪夢に投げ込もうとする。