GOTHICMADE ゴティックメード-花の詩女

 ロボット戦


 星団暦200年ころ。アトールの巫女として、ボオスの安定を祈るベリンが選ばれた。
 新たに巫女を継いだベリンによるラーン宮への上京に際し、巫女に対するテロ計画が発覚する。
 そこで星団はフィルモア帝国に対し、アトールの紋を守る聖家として護衛を命ずる。
 フィルモア帝国第三公子トリハロンは、旗艦ダランス、MHエンプレス、プロミネンス、ネプチューンを従え、ボオスに向かう。
 しかしてその陰謀はベリンだけではなく、フィルモア帝国、そしてトリハロンをも目標とした、星団全土が絡む、大規模なものだった。
 果たして、ベリンとトリハロンは、ラーンへと向かうことができるのか・・・・・・・?


 という話ではない はず




 同時期(w)に作られた『ヱヴァンゲリヲン』が21世紀におけるアニメスキルの最高峰とするなら、こちらは20世紀を代表するアニメスキルの集大成。
 たとえば、人物は屋外にいるシーンが多く、外は荒野。概ね風が吹いている。すると髪がなびく。たいていの場合、この髪のなびきは1〜2秒でリピートする。しかし、このアニメはリピートまで概ね4〜5秒を要する。しかも、ほとんどはそれまでに人物の位置が変わる。つまり、事実上リピートなし(別シーンではあると思うが)。
 また、SE音源はその辺の音源を使用していない。確認したわけではないが、おそらくはすべてオリジナルの新録音。これほどに重量感のある、清新な機械音は聞いたことがない。実写含め。音源協力にIHIがいるとかなので、工作機械の駆動音とかなのだろうな。


 つまりは、絵にしても音にしても、既存手法を用いない手間隙かけた職人気質の作品というわけだ。


 いや、これだったら年月かかるわ(それでもかかりすぎだが)。CGでデータ作ってくるくる回して動いているように見せるアニメとは格段に手間が違う。
 さりとて、耳が肥えた人間でなくては真空管アンプの音は、CDのペラッペラの音とは違う』ことがわからないように、この映画を高く評価するのはやっぱりごく一部のマニアだけだろうなぁとか思うわけだ。残念 (^ω^)






 それでも、騎士の剣技、プレMH(ゴティックメード)ロボットの駆動音、その戦闘(MHの駆動音は生物の心音と同じ、ぶっ倒されたら壊れて終了、ファティマ未搭載なので精細な剣技はムリ)を映像として観ることができるとは眼福。
 永野マニアとしては、歴史に残る快作だね (^ω^)
メモ


 ベリンの第一の護衛ダイヴァーはナイアス・ブリュンヒルド(の先祖)か。
 マークIIIを駆る銀髪の女性でシオの騎士は、破裂の人形などを設計したストーイ・ワーナー博士(本人)だな。
 マークIIは別名をプローラー戦闘機とかグレイオンとか呼ぶのだろうか?
 クリスと一緒にいたエストのマスターでフィルモア皇帝はレーダー9世。ダイ・グとクリスの息子なのかな? 髪の色違いすぎだけど。
 最後に出てきたファティマの新スタイル、アシリア・セパレートはデカダン・スタイルに近いようだけど、予想するに彼女らは口を利けず、光学信号のみで会話するんじゃねぇかななどと。