冒頭に1本目のダイジェスト解説が付いた親切設計。まあ、付けとかないと客減るしな (;^ω^)
ユニコーンを回収してインダストリアル7を離れたネェル・アーガマだが、進路が定まらないまま暗礁空域で待機が続いていた。
そこに赤い彗星の再来、フル・フロンタルが襲い掛かる。
素人であるバナージはミネバを守るためユニコーンで出撃するも、耐G訓練を受けていないため戦闘中に気絶し、ネオ・ジオンの捕虜となる。
ネオ・ジオンの拠点パラオに連れて行かれたバナージは、ネオジオン側の事情も知ることになる。
そして連邦軍は、パラオに対する侵攻計画を画策していた…。
小説のままなのかどうかは知らない (読んでない
1作目と同じく出来は良いね。楽しみなシリーズである。
製作総指揮 | |
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製作 | |
原案 | 矢立肇、富野由悠季、福井晴敏 |
脚本 | |
監督 | 古橋一浩 |
3倍のスピードについて
語られつくしたネタであるがとりあえず。
今作に登場するフル・フロンタルが搭乗するMSシナンジュであるが、これもいわゆる“3倍のスピード”で接近する機体だ。
で、散々言われていたのが「何を基準に3倍か?」という点。
宇宙空間では(推進剤量による制限を除けば)限界速度がないので、3倍は変だろうというのが今までの意見の核だな。
まあ、SFをそこそこかじったくらいならこういう意見になるだろう。
現行の宇宙機は戦闘用が(たぶん)存在しないという点も拍車をかけていると思われる。
S型ザクが「1.3倍の推進力」という設定に落ち着き、オリジンでは機体的にはノーマルと同じという落としどころを求めたのも当然の帰結か。
しかしね、3倍のスピードで突撃してくるMSは何をしにやってくるのかね? スピード競技会? それとも星間飛行?
違う、MSは攻撃のためにやってくるのだ。
MSは何で攻撃する? 体当たり? それもあるが主力はマシンガンでありバズーカだ。
こういった火器はどうやって狙う? ミノフスキー粒子散布下であるため目視ではあるだろうが、基本はMSに搭載された火器管制装置がパイロットを補佐しているはずだ。
つまり目標(たいていは戦艦か?)との相対速度が重要なわけだ。
UCは現代よりはるかに進んだ科学技術を持っているが、それでも火器管制装置と弾体の推進速度から勘案して、射撃可能な相対速度というものが存在するはずだ。
仮に光速まで加速できたとしても、そんな速度では実体弾の命中は望めないだろ? 時速80kmで走ってる車から道路脇の標識に空き缶をぶつけるのが困難なことは誰だって知ってる(やったことないけどな)。しかし時速10kmだったら当てられるだろう。ただし容易に反撃を受ける。
そしてMSは軍用兵器であり、多数の人員が隊伍を揃えて運用する以上、基準となる相対速度が存在するだろう。
これがMSザクの「通常の接近速度」なわけだ。
そしてシャアはこの3倍で接近する。機体的に同じであっても加速を長時間行なえば相対速度は増す。あとは火器管制に頼らずに当てることができる技量があれば済む話。
ジオン軍ザク運用戦術マニュアルで「マシンガンは相対速度500m/s以下でなければ命中は望めない」と記されているなら、ザクの対艦突撃速度はその前後に落ち着くはずだ。無駄に加速しても攻撃時に減速するなら推進剤の無駄だ。
しかし「シャアは相対速度1500m/sで接近し、当ててくる」。
要は、シャアは腕がいい、そんだけなんだよね。