鋼の錬金術師 最後の錬成

 駆け足ながら、グラトニーに食われてから大団円までを描ききっている。


 努力賞。




 残念なところは、やはりマンガ原作映像の宿命である『マンガと映像の展開速度差』が如実に出ていること。
 要は読者視点だと、見開き2ページは表意文字であるところの日本語と相まって数秒間で読み終わるが、映像では逐一セリフを話さなくてはならないため下手したら分を要する。
 このテンポのズレがマンガ原作映像化作品の宿命なのだが、残念ながら今作も乗り越えることは出来なかった。


 この辺をクリアするため、80年代の作品だと換骨奪胎した独自脚本になったりしたが、この線は昨今では原作破壊として完全否定されてるのでなんともかんとも。

 シンゴジラから始まるカメラ切り替えや、初期の富野アニメで取り入れていたカットインとかの技が必要だと思うんだがなぁ。


 なんか手法を産み出さない限り、結局マンガ原作映像は袋小路になるのではなかろかな (ΦωΦ)