ナイトウォッチ

 世紀末


 光と闇という拮抗する勢力による争いが主題。うむ、さすがロシア。20世紀のネタだ。
 この世には人間のほかに“異種”と呼ばれる人間の亜種がいる。伝説のヴァンパイアやシェイプチェンジャー、超能力者といった輩はそこに含まれる。彼らはその能力が顕現したときに自身の属す勢力、光か闇を選択する。光に属す者を“夜の監視者ナイトウォッチ”、闇に属す者を“昼の監視者デイウォッチ”と呼ぶ。双方は互いに争うことや人間を食い物にすることを厳しく規制しているが、たまに犯罪者というべきやりすぎな連中が現れる。主人公は“ナイトウォッチ”として闇の違反者を狩り出す事を任務としている…。


 闇は個人の欲望を前面に押し出し、光は規律ある活動を目指す。共に善悪の観点では行動していなそうなので、〈秩序〉と〈混沌〉の戦いと位置付けた方がわかりやすい。主人公は光を善と考えているようだが。
 3部作の1本目だがなかなか予想を付かせぬ展開。1本目は光は善ではない(悪でもないが)ところを突かれた光の負け。闇は狡猾だな。


 ハリウッドと違ってキリスト教色が薄い。てか無い。
 内容は似てないのだが「ハイランダー」や「コンスタンティン」を思い出した。


 ロシア、侮りがたしな良作。2作目以降にも期待(公開されずに終わったりしてなw