シッコ

 マイケル・ムーアおなじみの社会風刺映画。今回は大統領の矛盾を突くのではなく、医療とその周辺環境 *1 をドキュメンタリー仕立てでガサくっている。
 んで結論。地獄D&D者としての表現なら九層地獄顕現
 先進国の中心を自称しているにしてはお粗末な国家システム。見ていて気分が悪くなるを通り越して悲しくなってくる。ヴィン・ラーディン、なんでホワイトハウスにぶつけなかったのかなぁ?
 米国のシステムと比較するようにカナダ、ブリテン、フランス、キューバを紹介するが、いずれも社会保障システムは米国の数段上を行っている。当然日本の上も行っているわけだが。どうも米国では医療保険が保障システムではなく集金システムと化しているようだ。ニクソンの時代からだからよくいままで内乱が勃発しなかったと感心する。まあ正気の国民であったら世界最強の軍隊相手にハンド・ウェポンで挑むわけもないか。納得。
 国のために働いた人々であっても何をしてくれた人々であっても皆等しく見殺しにする制度は平等ではあるがイカレすぎな感じ。
 仮にあの大陸に住まなきゃならんとしたら、真ん中は避けて北か南にするね。北なら医療は保証されるし南なら尊厳をもって死ねそうだから。真ん中だといらないペットよろしく道端に捨てられそうだ。


 恐いのは、日本が十数年遅れで米国の行動をなぞっているように、日本もそのうち地獄になるのかもしれないなということ。
 とりあえず米資本の保険には加入しないのが常識であるなと思う。無条件で保険加入させるようなところは特に。集金はしても支払わないというシステムでないとあんな保険、営利で廻るわけないしな。


 まあいざとなったら昔のようにまたブリテンに逃げるとしましょうか。


 日本の悪化も米国の支配を受けてのことだろうから、あの国が先に倒れてくれりゃ悪影響を免れるのかもね。

*1:保険とか