フローズン Frozen

 なんか実話であったような…


 主人公はスキーに来た若者3人(カップルと男の親友)。いずれも大学生と、いかにもホラーにありがちな面々。
 本来は、毎年親友同士で行なっていたスキー旅行に彼女がくっついてきたという設定。ちなみに女性はスノボ初心者。
 で、スノボ初心者に付き合っていた親友が、あまり滑れなかったので終了間際に一滑りしようと言い出したのが始まり。
 終了間際に乗ったため、急ぎの用があったリフト係員との間に取り違いがあり、彼らが頂上に到着する前にリフトは止められてしまう。
 ケータイはロッジのロッカー内。日本のしょぼいゲレンデと違い山一個登るようなところだから通行人もいない。
 そして夜が来る…。
 ちなみに次にゲレンデが開かれるのは5日後。
 地上高は15mくらい(5階建てビルの屋上クラス)。真下は雪上車の通行路だから踏み固められている。雪は降っているが数センチ積もる程度。


 さて、どうする?


 シチュエーションはこんな感じ。
 いやいや、救いがねぇな。観終わってしばらく、何でこんな映画作ったんだ?と首を捻ることしきり。

製作総指揮 ティム・ウィリアムズ、ジョン・ペノッティ、マイケル・ホーガン
製作 ピーター・ブロック、コリー・ニール
原案  
脚本 アダム・グリーン
監督 アダム・グリーン














初日
 最初はしばらく待機。そのうち動くだろうと楽観的。
 やがて頂上まで仲間を迎えにリフト係がラッセル車で通りかかるも、偶然視界から外れてしまい助かる見込み激減。
 ついに意を決した彼氏が飛び降りるも、真下に落ちてしまい両足骨折。しかも開放(折れた骨が突き出している)。
 そしてそこにやってくるオオカミの群れ。


 このあとスタッフがおいしくいただきました。


2日目
 彼女と親友はリフトのゴンドラに残ったまま、互いになじり合い、語り合い、心を通わせていく。
 しかし容赦なく状況は悪化し、凍傷は進む。どうにもならなくなったと判断した親友は、ワイヤーを伝ってリフト支柱まで行き、そのハシゴを伝ってどうにか地上に降り立つ(ワイヤーを伝い進むスタンドマンが異様にスムーズに進んでいたため、心配する気持ちは半減)。
 そしてそこに襲い掛かるウルフ・パック。ストックでオオカミを一時的に撃退した親友は、どうにかスノボを装着すると助けを求めて下山する。しかし、背後からはウルフ・パックが…。


3日目
 ゴンドラ上で待つ彼女はそのまま眠ってしまい、そして翌日。
 ぶっちゃけ親友が失敗したことは明白なので、彼女も意を決してリストを飛び降りようとする。しかしそのとき、ゴンドラの留め金がはずれ落下してしまう。ゴンドラは安全措置のため細めのワイヤーでつながれており、数メートルのところで一端停止。彼女は滑り落ち、そのあとで落下したゴンドラに足を挟まれるも軽傷で済む。
 どうにかこうにか這い進みながら下山を開始。
 途中、白一色の雪面に赤い痕が…。


 このあとスタッフがおいしくいただきました2。


 満腹状態のオオカミさんたちにスルーされつつ彼女は道路まで這い進み、ついに通行人に救出される。病院まで運ばれる途中に語りかけられる、「大丈夫だ、安心しろ。」という言葉が、彼氏と親友の言葉に重なりフェードアウト…。








 ほんと、なにがやりたかったんだろう?



 ちなみに、親友役の俳優はショーン・アシュモア
 この後、彼が奇跡的な復活をとげ、映画『X−men』シリーズでアイスマンとして活躍するようになるのはまた別のお話 (^ω^)


 こういうときの正しい解答は、とにかく3人でゴンドラを殴りまくる。振動音は金属ワイヤーを伝って上下のリフト係のところまで届くはずだからな。
 届かなかったら? 映画と同じ運命だろうなぁ。