マルチヘッディド・クリーチャー Multiheaded Creature
自然に生じる畸形、秘術実験の産物、単純に新種族など、若干のクリーチャーは同族よりも多くの頭部を持っている。多くのマルチヘッディド・クリーチャーは、魔術的に融合させられたヒュドラの血量により決定される。すべてのマルチヘッディド・クリーチャーは、より頭部が少ない同族クリーチャーより強力かつ危険である。そして多くのものは地元の伝説となる。
一般的にマルチヘッディド・クリーチャーは見張りや警戒員の仕事に就く。彼らの持つ数多くの目や鼻が仕事の助けとなるからである。しかしながら、クリーチャーの持つ頭部は協調性があるわけではない。そのため、このような怪物の行動を予想することは困難だ。多くの場合、マルチヘッディド・クリーチャーは砦のような棲居に押し込められ、そばにある秘密の出入口を守る仕事に就く。
マルチヘッディド・クリーチャーの作成
“マルチヘッディド”は先天性テンプレートで、認識可能な頭部を持つ実体のあるクリーチャーであるならどれにでも加えることが出来る(これを基本クリーチャーと呼ぶ)。ここで記されたことを除き、マルチヘッディド・クリーチャーは基本クリーチャーの特性をすべて保持している。マルチヘッディド・クリーチャーは、基本クリーチャーが話せる言語をすべてを話すことができる。
サイズと種別 | このテンプレートを付加された動物は魔獣となる。しかし他は変化しない。すべての追加頭部は、基本クリーチャーのそれと同様である。 追加頭部限界:マルチヘッディド・クリーチャーが保持することが出来る頭部の総数は、基本クリーチャーのサイズに基づいている。 |
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ヒット・ダイス | 追加頭部毎に、基本クリーチャーのそれに2HDを加える。 |
攻撃 | 基本クリーチャーが噛みつきや舌による攻撃を持っているなら、追加頭部毎に1回の追加攻撃を得る。この追加攻撃は、基本クリーチャーのそれと同じ攻撃ボーナスを持つ。基本攻撃ボーナスは、追加頭部で増加したヒット・ダイスに基づき増加される。 |
ダメージ | 追加頭部による肉体武器ダメージは、主攻撃であるなら【筋】ボーナスを、副次攻撃であるなら【筋】ボーナスの半分を加える。 |
特殊攻撃 | もし基本クリーチャーがブレス攻撃を持っているなら、追加頭部もブレス攻撃を持つ。すべてのブレス攻撃は同ラウンドに起動することが出来、かつ別々の目標を狙うことができる。もし基本クリーチャーが頭部を基点とするスピット、スプレー、光線、円錐攻撃を持つのなら、このルールは適用される。マルチヘッディド・クリーチャーは追加凝視攻撃や恐怖のオーラといった能力は追加して得ない。 《上級二刀流》/《上級多刀流》(変則):それぞれの頭部が1本の腕(もしくはそれに等しい付属肢)を制御することから、マルチヘッディド・クリーチャーは複数の武器を用いる際に攻撃ロール/ダメージ・ロールへのペナルティをこうむることなく、主腕と同じように扱うことが出来る。 |
AC | 追加頭部1つ毎に外皮ボーナス1を追加して得る。 |
特殊能力 | マルチヘッディド・クリーチャーは暗視90フィートを得る。過剰な頭部を持つクリーチャーは致命的攻撃から生き残ることが可能だ。そのため、ヴォーパル武器はその効果を完全に発揮するため、すべての頭部を切り落とさなくてはならない。頭部を切り落とすには、斬撃武器を用いてクリーチャーの首に切り掛かり(ACは同じ)、基本クリーチャーのヒット・ポイントを基本クリーチャーが本来持っている頭部の数で割っただけのダメージを与えなくてはならない(プレイヤーは攻撃ロールを行う前に、首に対して攻撃を行うと宣言しなくてはならない)。切断された頭部は死ぬ。そして自然の反応でそれ以上の出血を妨ぐために閉じられる。クリーチャーはもはや切断された頭部で攻撃することができないが、他にはどのようなペナルティーもこうむらない。切断された頭部は当然再生しない。 |
能力値 | 頭部を追加する毎に【耐】は+2される。 |
技能 | クリーチャーに頭部が追加される毎に、〈聞き耳〉、〈捜索〉、〈視認〉判定にそれぞれ+2種族ボーナスが累積して与えられる。クリーチャーは同様に、追加されるヒット・ダイスにより追加技能ポイントを得る。 |
編成 | 単体。 |
脅威度:マルチヘッディド・クリーチャーの脅威度は、どれだけの追加頭部を得るか、頭部に特殊攻撃があるか否かに応じて変化する。下記表を参照。
追加頭部 | 脅威度修正 *1 |
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1 | +2 |
2〜4 | +3 |
5〜7 | +4 |
8〜10 | +5 |
11〜15 | +6 |
16〜20 | +7 |
21〜25 | +8 |
26〜29 | +9 |
レベル調整値:マルチヘッディド・クリーチャーのレベル調整値は、下記表に示されるように追加頭部数に依存する。これらの値は、基本クリーチャーがPCに使うことが可能な知性を持っていると仮定している。
追加頭部 | レベル調整値修正 *2 |
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1 | +2 |
2〜4 | +3 |
5〜7 | +4 |
8〜10 | +5 |
11〜15 | +6 |
16〜20 | +7 |
21〜25 | +8 |
26〜29 | +9 |