ロビン・フッド Robin Hood

 史実系


 20年前に映画化されたのは、“ロビン・フッド伝説”というべき典型的な物語を映画化したものだったが、今回のは視点をノッティンガムだけではなく、西ヨーロッパにまで拡げている。


 “今回の”ロビンは、リチャード獅子心王とともに第3回十字軍に参戦した英国の弓兵ロビン・ロングストライド(馳夫?)。
 帰国途中の獅子心王が、略奪のためにフランスの城を攻めるところから物語は始まる。


 ぶっちゃければ、史実とは異なりここで獅子心王が戦死するw (;^ω^) .。oO(いつもはエンディングの結婚式に参加してくれるのに…


 で、王の戦死を知ったロビンは仲間と共に軍を脱走し、一足先に故国に帰ろうとする。その途中、彼らは同じく王冠を英国に持ち帰ろうとする騎士の一隊が、フランス兵に襲撃されたところに遭遇する。
 不意を討ち、フランス兵を蹴散らすロビンと仲間。彼らが騎士の死体を検めていると、1人の騎士が生きていることに気づく。彼の名はロバート・ロクスリー。ノッティンガム公の子息だ。ロバートは死の間際に、自分の剣を故国に持ち帰って欲しいと告げて事切れる。
 死に際の願いを無視できなかったロビンは騎士ロクスリーの名を使い、英国行きの船に乗るとノッティンガムに向かう。
 まあ、ありがちな“とりかへばや”ではなく、彼はロクスリー公に正直に話を告げて剣を返還するが、公はロビンに養子になって、跡継ぎになって欲しいと告げる。
 その頃ロンドンでは、リチャードの死を知った弟ジョンが王位を継承したが、フランスの陰謀にのって諸侯に重税を課すなど暗愚さな政治を行い、国内は乱れていく。
 そこを突いて、フランスのフィリップ王は大軍を率いて英国に侵攻しようとしていた…。




 まあ、史実を基にしつつ、オリジナル展開でロビン像を描いた意欲作というところか。
 こういう背景なので、代官ジョージは暗愚な王の命令に忠実な人形という立ち位置になる。いわゆる伝説とはまるで異なる展開。


 言ってしまえば、ロビンフッド伝説誕生物語というところ。いわゆる英雄譚を期待していると辛いものがあるだろなぁ。

製作総指揮 チャールズ・J・D・シュリッセル、マイケル・コスティガン、ジェームズ・ウィテカー、ライアン・カバノー
製作 ブライアン・グレイザーリドリー・スコットラッセル・クロウ
原案 ロビン・フッド伝説
脚本 ブライアン・ヘルゲランド、イーサン・リーフ、サイラス・ヴォリス
監督 リドリー・スコット


 序盤で描かれる城攻めのシーンは良かったけどね (^ω^)


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