フランス映画。
フランスのトップガンとか言う宣伝文句だったのでコテコテのフランス風味のトップガンかと思ったらそうでもない。
航空ショーに出展された実戦装備の戦闘機がジャックされる事件が起こる。それをスクランブル発進した主人公たちが撃墜するのだが、実はそれは防空網の弱点を探る特務部隊の実戦実験だったことが判明する。しかし逃走機は味方であるはずの主人公たちに向けて実弾発砲しようとしていた。真実は…。とかいうお話。
海外向けに作られているらしくお耽美なフランス映画ではなく、現実的な視点で描かれた対テロ航空映画だった。ひとつひとつの出来事が次の出来事につながっており、かなり深く読まないと全貌が見えない構成。それはなかなか興味深いのだが、主人公たちは所詮パイロットでしかないので、出来事の中心に据える事が出来ないのがやや歯がゆい感じがする。
ただヨーロッパの現実を反映しているようで、“敵”と“関係者”の区別がつけにくい。そういう意味ではアメリカ映画は子供向けというか、誰でもわかる構成に作られていることがわかる。国の立ち位置で作風も代わるいい例だ。
ある意味、アメリカも周囲が海で囲まれている分、日本と同じく鎖国風潮があるのかもしれないなぁ。日本が平和ボケなら、アメリカはテロボケという感じだが。
たぶん次回作がある。ひょっとしたらテレビシリーズにつながったりするのかもしれない。
佳作。