うとぅせんかんヤマト…
駄作になるかと評判高かった本作であるが、実際のところおもしろかった。
最高傑作、ではないが、ヤマトものとしての完成度は高く、日本SF映画としては傑作の部類に入るだろう。
アラフォーのキムタクも、配役としてはせいぜいアラサーなので、ほとんど違和感がなかったしね。
内容的にはイスカンダル編を中心に、各作品のコンパチ。
映画一作目「スターシャ死亡編」や石津嵐版(ソノラマ文庫。初期構想で作られている)も入っていると思う。
だから、いわゆる“正史”しか知らない向きにはガッカリものかもしれない。
以下枝葉末節な残念なところ
- 森雪とのロマンスが唐突過ぎたこと。以前付き合っていたが、何も知らされずに逃げるように除隊されたので恨んでるの方がよかったような。
- 気合の入った柳葉製真田さんに「こんなこともあろうかと」がないところ。でも、起死回生の新兵器のシーンがないためしょうがないが。
- ブラックタイガー隊が陸戦で死ぬところ。ブラックタイガー雷撃機版を作り、回転機銃で応戦させておけばよかった。
- 真田さんが古代守と関係がなかったところ。別れのシーンで同期だったとか、親友だったとかひとこと加えればよかったのだが。営倉シーンで呑みに加わるとか。
- 中枢のデザインが変わったため、斉藤は真田さんの盾とならなくてよかったところ。斉藤さん、ガンドッグじゃ「遮蔽を得ます。」と宣言するのが基本らしいですよ。
- 予算が尽きたらしく、最後の襲撃では艦内描写だけになってしまったこと。セル・アニメならちょっと書かせりゃ済む問題だけどね。CG映画は費用がかさむのが難点か。
- 赤い地球がみるみる青さを取り戻すシーンがなかったこと。上に同じく。子供のシーンはむしろ蛇足。
しかし、これら以外は全般的に素晴らしい。ブルー・レイ買ってもいいレベル。
製作総指揮 | 飯島三智、阿部秀司、市川南 |
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製作 | 濱名一哉、中沢敏明 |
原案 | 松本零士作:宇宙戦艦ヤマト |
脚本 | 佐藤嗣麻子 |
監督 | 山崎貴 |
なお、コスモ・ゼロの中折れ姿勢であるが、あれって昔のプラモデル『コスモ・ゼロ』のオマージュだよね?
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