D&D4版に関する自分的改変箇所

 4版のルールは戦闘ゲームとして見たときに秀逸なものであるが、若干の改変した方が良いのではないかと考える箇所がある。
 以下はそのだらだら書き。


 

時間経過はリアル時間を使わない

 ゲーム内世界も1日24時間制を使っているが、特に必要のない限り、これを使わない。
 1回の戦闘遭遇が2分間未満。小休憩が5分間。1日の戦闘遭遇回数は3-4回。大休憩が6時間。圧縮してしまえば7時間程度で終わるのだが、これを24時間に散らすのは空き時間が多すぎて無理がある。
 よって、長距離移動等に関する要素以外から時間要素を外して考える。
 もちろん、24時間制に基づいて考えても良いが、ゲーム要素とは関係性が薄いものとして捉える。


 

休憩時間はあいまいに

 4版では小休憩は5分間、大休憩は6時間と規定されている。これも無くす。
 小休憩は5分等と規定するのではなく、例えば決闘中の戦士が互いに剣を降ろして呼吸を整える数分間、または倒した敵を弔うために捧げる数十秒間の祈り、または焚火を起こしてお茶を入れて小春日和の中で談笑する数十分間の休憩と、幅広いものとする。
 要は任意の時間が経過した後、参加者が「小休憩終わり」と決めた時点で小休憩は終了するとする。


 大休憩にあっても小休憩と同じく時間を規定しない。ただしこちらは「終了時にゲーム内時間で翌日になる」とする。
 大休憩終了時を夜明けとしても良いだろう。夜明けを待たずに行動を開始する勇者たちもいるだろう。この終了タイミングは各パーティの判断に任す。


 

パワーと儀式

 4版はそれまで続いてきた呪文等に基づく様々な特殊効果をパワーと儀式とに分割したが、これをより明確にする。

  • パワーとは、特記ない限り、大小休憩時間外に使用する特殊能力とする。
  • 儀式とは、特記ない限り、大小休憩中に執行する特殊能力とする。

 大小休憩中に(特に指定されていない限り)パワーは使用できないし、移動中や戦闘遭遇中に儀式は執行できない。


 パワー使用のアクションに関しては従来通り。
 儀式の執行に関しては時間的要素を無くす。時間要素を定めない休憩中に執行するのだから、こちらも無くすという理屈である。
 儀式については数時間に及ぶ大規模な祭儀として執行しても良いし、仲間内で円陣を組んで物質要素を空に撒き祝祷を述べるだけで執行完了としても良い。
 事実上、執行時間/Time要素は無視される。


 パワーの終了タイミングは戦闘遭遇の終了時と規定されている(例外あるけど)。
 儀式の持続時間にあっては

  • 今回の大小休憩の終了時に終了する。
    (持続時間が1時間未満)
  • 次回の大小休憩の終了時に終了する。
    (持続時間が1時間以上10時間以下)
  • 次回の大休憩の終了時に終了する。
    (持続時間が10時間を超え永続ではない)
  • 永続。

と再編する。


 

儀式巻物

 儀式の巻物というわかりにくいものがあるが、これについても再編する。
 儀式巻物は、大小休憩中でなくては使用できない儀式を行動中(移動中/戦闘遭遇中)に執行するための仲立ち用アイテムと定義する。
 具体的には、

  1. 儀式巻物を作成する。
    儀式巻物は羊皮紙等に書き付けられることで作成される。作成できるのは《儀式執行者》のみであり、かつ適切な技能を修得している必要がある。
    この時点で構成要素は消費される。
  2. 移動中であるなら、儀式巻物を取り出し宣言することで、儀式が執行される。
  3. 戦闘遭遇中であるなら、儀式巻物を取り出し「合計4アクション」を消費することで、儀式が執行される。
    ただし、この4アクションは執行者のみではなく、味方が協力することもできる。
    例えば、儀式巻物を持つPCがマイナー・アクションで儀式巻物を取り出す。標準アクションで攻撃パワーを使用する。移動アクションを儀式執行に消費する。(1)
    次に「儀式巻物を持つPC」を間合いに含めた(たいていは隣接する)味方が移動アクションとマイナー・アクションを消費して儀式を進める。(2、3)
    最後に、離れた場所にいた味方が攻撃した後に移動アクションで「儀式巻物を持つPC」に隣接し、マイナー・アクションを消費する。(4)
    この時点で儀式は完成し、執行される。儀式の結果について判定が必要であるなら、アクションを消費したいずれかのPCがロールすることができる。

 儀式巻物により執行された儀式は、次回の大小休憩の開始時に終了する。