冒険の結末/Concluding the Adventure

 もし“劫掠”の完遂を阻止されるなら、レイヴィスは彼女の母親や母親の軍勢が分割されたデーモンウェブを奪還することに対して無力だ。叛逆に加担したドラウとデーモンは皆殺しにされ、レイヴィスはデーモンウェブの中心にあるロルス女神の宮殿に投獄される。もしレイヴィスが殺されるなら、未だ残っている彼女の生ける下僕はすぐにアビスの別階層に逃走し、ロルス女神の怒りから隠れようとする。レイヴィスはロルス女神の支配権を揺るがす脅威となったが、彼女は即座に娘の死を求めようとせず、むしろPCを殲滅するためにアビスの暗殺者を送り込むかもしれない(このような部隊は、ドラゴン誌#279『蜘蛛女王の報復 Revenge of the Spider Queen』に示されている)。
 レイヴィスの敗北により生まれたアビスの空虚は迅速に満たされる。PCが完全に壊滅させたエリアでさえ、ドラウやドライダー、デーモンに満たされる(すべてロルス女神に仕える者だ)。PCがロルス女神を破壊しないかぎりデーモンウェブを全滅させることはできない。それは別の冒険となるだろう!
 もしPCがレイヴィスのパワー貯蔵器を1つ以上持ち出して脱出し、かつレイヴィスが生きているなら、彼女はアレイニアの洞窟A10にあるゲートを介してドラウと同盟するデーモンを送り出し、略奪品を奪還しようとする。もしPCがゲートを破壊するなら、レイヴィスは配下が整うまで時を稼いでから報復する。
 もしPCがアラリアンを森の集落に連れ帰るなら、エルフは永遠に感謝を捧げる。彼らの目には、デーモンウェブまで乗り込んで友人を救い出すという、最も英雄的な行為に映る。PCの英雄的行為に感激したエルフの吟遊詩人が、一行の偉業を永遠に謡うだろう。
 最後に、もしPCがレイヴィスの妨害に成功したなら、彼女らは現実的にはロルス女神を支援したことになる。それは悪しき行為ではないが。しかしそれにもかかわらず、キャラクターを悩ませるかもしれない。
 もしPCがさらにデーモンウェブの中に残留することを望むなら、ロルス女神が制御取り戻した新区画に通じる新たな隠し通路をマップに書き加えろ。このような隠し通路を繋ぐ良い場所は、エリアD7、D16b、あるいはD19だろう。デーモンウェブはドラウ、ドライダー、デーモン、スパイダーで満ちた広大な場所だ。そしてそこにつながるゲートはエリアD15に存在する。ロルス女神自身の巨大な宮殿はウェブの中心にある。そこはデーモン、ヨックロール、そして考えられるだけでもレイヴィスに匹敵する力と野心を持つ強力なドラウの家来が詰めている。しかし、女神の私室に入ることができるものはいない。


 モンテ・クックはすべてのPCをエルフで構成したゲームを行なった。彼女らは最初のダーク・エルフ復讐部隊に出くわすまで待つことができなかった。待てなかったのだ…。


CREDITS
Design: Monte Cook
Artwork & Cartography: Stephen Daniele