シャーンに灰が降り注ぎ、地獄のように苛烈な冬の凍気が“塔の街”の下層域を飲み尽くす。都市の中央部は上層尖塔の破壊により、死にかけのドラゴンが吐き出す汚穢のような灰と煤からなる有毒の雲に覆われていた。運の悪いことに、そこで都市に猛吹雪が襲いかかった。汚穢の煙は死をもたらす黒い嵐に変容した。これは「死肉の上に群がってついばむワタリガラスの鳴き声」として予言されており、その復旧は不明のままだ。そしてとあるワタリガラスにとって暴風は単なる背景であり、彼の大仕事を完璧に手助けする思いがけない幸運に過ぎなかった。これは愛と裏切り、熱情、復讐、そして殺しの物語だ。
『ワタリガラスは語る』は8レベルPC向けの殺人ミステリーにしてダーク・ホラー冒険だ。この冒険はダンジョン#133の『真夜中に鐘は鳴る』の続編であり、舞台は同じくシャーン。エベロン・キャンペーン世界の壮観なる“塔の街”だ。この冒険は殺人ミステリーであるため、その紆余曲折に精通する必要があることから、あなたは慎重にこれを読み込め。
冒険の背景/Adventure Background