技能/Skills Gamma World Rulebook p60

 君の能力値が示す天賦の才に加え、君のキャラクターの才能は、“銀の舌”による交渉術、科学的教養、運動力学的専門知識等と多岐に及ぶ。これらの素質を技能と呼ぶ。君の技能が訓練、学習、個人的な資質のいずれに由来するものであっても、その結果は同じものとして扱う。

君の技能ボーナスの割り当て/Assigning your Skill bonuses

 探検家にせよ冒険者にせよ、君はすべての技能に対して基本となる技量レベルを持っている - いずれの勇者であっても崖をよじ登ったり、対話で問題を解決させることができる。個々の起源に応じて特定の技能1つにボーナスが与えられる(エンジニアード・ヒューマン起源であるなら2つ)。それらの技能ボーナスに加え、d10を1回ロールして以下の技能ボーナス表を見ろ。君は君がロールした技能の判定を行う際に追加+4ボーナスを得る。君が得た複数源泉によるボーナスが同じ技能に集中したなら、君はすべてのボーナスを累積して得ることができる(誰もが最高の科学者はレイディオアクティヴ/Radioactive かアンドロイド/Android から現れることを知っている)。

技能ボーナス表/Skill Bonus table

d10 技能/Skill 関連能力値/Key Ability 起源由来のボーナス/Origin Granting Bonus
1 軽業/Acrobatics 【敏捷力】 Speedster
2 運動/Athletics 【筋力】 Giant, Gravity Controller, Seismic
3 想起/Conspiracy 【知力】 Doppelganger
4 看破/Insight 【判断力】 Empath, Hypercognitive
5 対話/Interaction 【魅力】 エンジニアード・ヒューマン、Mind Breaker, Mind Coercer, Pyrokinetic
6 機械/Mechanics 【知力】 Cockroach, Electrokinetic, Telekinetic
7 自然/Nature 【判断力】 Wisdom Plant, Yeti
8 知覚/Perception 【判断力】 Hawkoid
9 科学/Science 【知力】 Android, エンジニアード・ヒューマン, Radioactive
10 隠密/Stealth 【敏捷力】 Felinoid, Rat Swarm

 

技能の使い方/Using Skills

 君のゲーム・マスターは技能を使う適切な時点を君に伝える。技能を使うことを技能判定/skill check と呼ぶ。

 技能判定を行うため、d20をロールしろ。そして以下の数値を加えろ:

  • レベル
  • 技能の関連能力値の修正値
  • 起源特徴から得られる任意のボーナス
  • 君が可搬している装置、現在君に影響を及ぼしている状態や突然変異、ゲーム・マスターが適切と認めた状況の効果による各種ボーナス/ペナルティ。

 君の技能判定の合計値をゲーム・マスターの設定した目標値と比較しろ。この目標値はDC(あるいは難易度)と呼ばれる。君の技能判定の合計値が難易度と等しいかそれより高いなら、君の技能判定は成功する;難易度より低いなら、君の技能判定は失敗する。

 君のゲーム・マスターは君が失敗した技能判定に再挑戦できるかどうかに伝える。再度実行しても成功する可能性が変化しないと想定できるものであれば、君はこの技能判定に同じアクションを消費して再挑戦することができる(〈運動〉判定で壁を登る等)。その判定の表す結果が、情報を覚えているか否か問う場合(吹き上がる緑色のクレーターが安全か否か〈科学〉判定を行う)、君は状況が変化しない限り再挑戦することはできない。

技能の解説/Skill Descriptions

 以下に個々の技能について、技能の使い方を事例付きの短めの概略を記す。若干の作業については、それを達成するのがどれくらい難しいかを示す(簡単、中程度、困難)。技能判定の例には、どのような種類のアクションを用いるか、どの程度時間が要求されるかについても記されている。

 簡単な作業とは、不器用であっても達成可能な機会がある。中程度の作業とは、達成するのにちょっとした才能を必要とする - 1レベル時で+4ボーナスが適切だ。困難な作業とは専門家のためのものだ;1レベル時の技能判定で少なくとも+8ボーナスが求められ、より難しいな作業を達成するためにより良い解決策が必要だろう。

 若干の作業の難易度は別のキャラクターが関与する場合がある。例えば、〈隠密〉判定の難易度は、君が忍び寄る人物またはクリーチャーの〈知覚〉判定の結果である。

軽業/Acrobatics【敏捷力】

 君は〈軽業〉判定により、器用さに基づく妙技を成し遂げる。これは筋肉よりも俊敏さに重きを置いた、多様な身体活動に向いた多目的技能だ。
 例:脱出術(簡単、中程度、困難;移動アクション);君は半分の移動速度で狭かったり不安定な足場で移動する(中程度;移動アクション)。

運動/Athletics【筋力】

 君は〈運動〉判定により、物理的な障害を克服する。〈軽業〉同様〈運動〉は君の肉体が持つ力で様々な作業を解決する多目的技能だ。
 例: 君は半分の移動速度でロープを登る(簡単;移動アクション);君は半分の移動速度で凸凹の崖や崩れた壁を登る(中程度;移動アクション);君は半分の移動速度で滑らかな壁を登る(困難;移動アクション);君は深い亀裂を跳び越す(跳躍するマス毎に難易度5;移動アクションの一部);君は半分の移動速度で荒れた水面を泳ぐ(中程度;移動アクション)。

想起/Conspiracy【知力】

 君は〈想起〉判定により、重要人物や組織、出来事についての有用な情報を思い出す。〈想起〉判定に普通はアクションが不要だ - 君は答えを知っているか知らないかでしかない。
 例: 重要な出来事の基本事項を思い出す(簡単);墳墓同盟や他の秘密組織のシンボルや一般的な目標を思い出す(中程度);重要な出来事の細部を思い出す(中程度);君の現状を解決する糸口を提供する物語を思い出す(困難)。

看破/Insight【判断力】

 君は〈看破〉判定により、対面しての様々な身振り態度から本来の意図を見つけ判別する。これは不可解な手がかりの重要性を理解するために使える有用な多目的技能だ。通常、〈看破〉判定はアクションを必要としない。
 例:他のクリーチャーの嘘を見抜く(難易度は対抗者の〈対話〉技能判定結果);交渉事を有利に運ぶ(中程度か困難)。

対話/Interaction【魅力】

 君は〈対話〉判定により、他者の意見や行動に影響を与えたり、村や町、都市で情報を収集できる。君は通常、戦闘中に〈対話〉判定を行うことはできないが、もしそれを行おうとするのなら、それは一般に標準アクションを消費する。
 例:一般的な情報を収集する;取引の交渉をする;君を害そうとする相手を説得する;警備ロボを説き伏せて君を通過させる;君の要望を通すため誰かを脅す。ほとんどの〈対話〉判定の難易度は“中程度”だが、目標が君に対して敵対的であるなら、その難易度は“困難”が適切だ。

機械/Mechanics【知力】

 君は〈機械〉判定により、古代の機器を使用するか修理するか無理矢理起動させる。君は通常、戦闘中に〈機械〉判定を行うことはできないが、もしそれを行おうとするのなら、それは一般に標準アクションを消費する。
 例:車の点火装置をショートさせてエンジンを始動する;南京錠を解錠する;エンジンを修理する;オートバイを運転する;ヘリコプターを操縦する;サルヴェイジした部品から新たな機器を仮設する。ほとんどの〈機械〉判定の難易度は“中程度”か“困難”だが、その決定要素は機械がどの程度損傷しているかに依存する。

自然/Nature【判断力】

 君は〈自然〉判定により、自然界の危険要因を識別対処できる。〈自然〉判定に必要な時間は作業の内容により千差万別で、瞬間で終わるものから数時間を要する場合がある。
 例:君自身のために原野で食物や飲料水を発見する(中程度);小集団のために原野で食物や飲料水を発見する(困難);道のない地形で進路を定める(中程度);流砂や食肉植物のような危険要因を迂回する(中程度か困難)。

知覚/Perception【判断力】

 君は〈知覚〉判定により、注意すべき手掛かり、危険の兆候、君に忍び寄る足音、設置された罠を発見することができる。君は通常、それを最初に聞くか見るかした時点で〈知覚〉判定をすることができるが、君が再度周囲を注意しようとするならマイナー・アクションを必要とする。
 例: 明らかな手がかりを発見する(簡単);慎重に隠された物品を発見する(中程度);石や金属製の床に残されたかすかな足跡を追跡する(困難);近くの会話を盗み聞きする(簡単);扉越しの会話を聞き取る(困難);君から隠れている相手を発見する(難易度は隠れているクリーチャーの〈隠密〉判定に依存する)。

科学/Science【知力】

 君は〈科学〉判定により、物理学、地質学、数学、コンピュータ操作、また古代科学の理論に基づく知識を思い出す。君はまた非自然的やコンピュータ技術に基づく危険要因を識別することもできる。〈科学〉判定に必要な時間は作業の内容により千差万別で、瞬間で終わるものから数時間を要する場合がある。
 例:コンピュータを操作する(中程度);環境における放射能効果を識別する(中程度);スーツケース型核兵器を解除する(困難);監視ネットワークに侵入する(困難);機能不全のアンドロイドを再プログラムする(困難)。

隠密/Stealth【敏捷力】

 君は〈隠密〉判定により、目撃者から君の姿を隠す。これは素早く動くことと死角にとどまることの両方を含む。
 例: 隠れる(君の移動アクションの終了時に〈隠密〉判定を行う。その難易度は目撃者の〈知覚〉判定である);隠れたまま君の移動速度で移動する(-5ペナルティを受けて新たに〈隠密〉判定を行う;移動アクション)。
 特殊:君は〈隠密〉判定で隠れるために良好な遮蔽か完全視認困難を必要とする。その後隠れ続けるために、君はいずれかの遮蔽/視認困難を得続けなくてはならない。君が発声や攻撃等の注意を惹く行動をしたなら、君は隠れ続けることはできない。