“終末の要塞” Fortress of Conclusion 『25 父の過ち The Father's Sins』

 この部屋は五角形をしている。幅広い壁面同士が出会う角には、彫刻された石で作られた大きな円柱が立ち、その間には重たげな棚が差しかけられている。棚は五つの壁を、床から天井まで覆い尽くし、大冊、大瓶、小瓶、小像、よくわからないあれやこれや、数本の奇妙な骨、一対の髑髏といったものでいっぱいだ。部屋の中央には、直径5フィートほどの、円筒状をしたクリスタル容器が鎮座している。その基部と10フィートほどの天井部は、赤い石の留め輪で固定されている。容器の中には、暗赤色の肌をした、悪夢のようなクリーチャーが押し込められている;皮の翼、張り詰めた筋肉をした手足、爪のある手と足。そのような肉体が、このせまっ苦しい空間にみっしりと詰まっている。突然、クリーチャーは容器の中で身動きして牙を剥き出すと、デーモン的な顔立ちを真っすぐにあなたに向けた。クリスタルの壁に押しつけられた顔が、不気味に歪んだ。


 タルンヘムと呼ばれるバロール(真なるタナーリ)が、アサーラックの知る「真の名:マアスヘルドゥア/Maasgheldur」と強力な魔法で、この部屋に拘束されている。アサーラックは、カンビオンからリッチに形質転換する儀式を執行するにあたり、その名を見つけ出した - 彼は超自然的な父親を知る必要があった。タルンヘムが人間の女性を襲った結果、母親がアサーラックと名付けたハーフタナーリの子が生まれたからだ(詳細についてはディサティッソの日記参照)。

 アサーラックは彼の少年期に降りかかった呪いと母の死について、決して彼の父を許さなかった。歓喜の内に復讐に取り掛かると、デミリッチは何百年にも渡ってタルンヘムを奴隷にした。実際のところ、アサーラックはタルンヘムの命令権を介して間接的にタナーリの軍勢を制御すると、最初の“墓所”、“陽を待つ都市”のパズル、ここ“終末の要塞”に仕掛けられた罠の構築作業、その警戒や機能の維持管理に使役した。そうしてアサーラックは父に対する復讐を果たしながら、その復讐心を究極化への起爆剤へと利用した。

 タルンヘムは生きているクリーチャーが部屋に入ったなら、クリスタル容器に閉じ込められたままでも気づく。PCを見つけるや否や、バロールはこもった奈落語で話し出す。「旦那様! 私はあなた様の助けを願います。お早く。私の息子めが、あなた様の侵入に気付く前に! 私を解放してください。そのうえであなた様がヤツめを打ち負かすのを手伝いましょう。棚の上に我が剣があります。あなた様に一時的な使用権を差し上げます。それを以て、この忌まわしい容器を打ち砕いてくだされ。」

 棚の1つの上に、独立した稲妻のように流れる光から作られたヴォーパル・ソードが置かれている。通常なら、所有者以外の誰かがそれを拾い上げたなら、そのキャラクターは対死魔法のセーヴィング・スローを行なくてはならない。失敗したなら即死する。成功しても10d6ポイントのダメージを受ける。タルンヘムが言ったように、PCは武器の主からバロールを閉じ込めているクリスタルの容器に使うための特別許可を得ている。これは善のPCにとって道徳的問題だ:この混沌にして悪のクリーチャーを奴隷の身分から解放することは、大いなる善に照らして試みるべきだろうか? もしPCが剣を取り上げてバロールの願いどおりに使用するなら、クリスタルは爆発して粉々に砕け散り、室内にいる者に10d6のダメージを与え、またクリスタルの破片の中から大喜びのバロールが解放される。

 バロールの剣、ヴォーパル・ソード、あるいはウィッシュのみがバロールを解放することができる。もしPCがタルンヘムを解放する前に質問するなら、タナーリはアサーラックの真の目的と究極化の意味を語る(後述)。もしバロールが最終的に解放されるなら、アサーラックは即座に気付き、2ラウンド後にはテレポートにてウィンターワイト形態を差し向ける。アサーラックが到着したなら、彼はPCに述べる。「貴公らの巧妙さは我を感嘆とさせるな;貴公らへの報償は、中枢において待ち受けているだろう。そしてあなたについては、父上」アサーラックはバロールに言った。「あなたの存在意義は、もはや無い!」

 アサーラックに操られたウィンターワイトはタルンヘムを物理的に攻撃し、タナーリにブラックファイアを与えようとする。アサーラックは彼が宿るウィンターワイトが死ぬまで戦う;その後、彼は制御用の精神を他のウィンターワイトか、中枢に鎮座するデミリッチの髑髏に移す。アサーラックは彼が使用できる呪文を完全に使いこなすことができるが、タルンヘムに対してはタナーリの高い魔法耐性(70%)を考慮して使用しない。現実的には、アサーラックは彼の父と物理的に戦う必要がない; 彼はタルンヘムの真の名を用いて彼を取り抑えることができるからだ;しかしながら、デミリッチはこの千載一遇の好機を前にして、懲罰を与える目的から彼を焼き尽くしてやろうと考えた。それにもしこの局所戦闘で敗北しても、彼は何も失わなかった。

 もしアサーラックであるウィンターワイトが彼の父であるバロールに勝利するなら、彼はその後に強力な呪文を使用してPCを攻撃する。もしウィンターワイトが負けてタルンヘムが生き残るなら、バロールは満面の笑みを浮かべて「やっと自由だ!」快哉を叫ぶが、硫黄の炎の爆発とともに消え失せる。新たなウィンターワイトを制御下にしたアサーラックが、“真の名”を使用して呼び寄せたのだ。タルンヘムにとって不幸なことに、アサーラックは“真の名”を利用してタナーリを動けない状態にして、第30区画の部屋に置かれた経箱の守護者に配置する。タルンヘムが消失か敗北した時点でバロールの剣を持つPCは刃の有害効果を受ける。

 部屋の棚は多種多様な呪文構成要素、参照用の秘術の大冊を含んでいる。そして奇妙なあれやこれやは有用性ではなく、それ自体の珍妙さから集められていた。呪文構成要素は別として、徹底的な捜索を行うことで、他の有用な(そして危険な)アイテムを発見することができる。

  • バロールの剣(タルンヘムの許可が与えられない限り、取り上げたら有害効果を避けられない)1振り
  • ヴァイオリン・オヴ・タナーリ・トーンティング(タナーリあざけりのヴァイオリン。その奏でる音曲を聴いたタナーリを苛つかせ、激怒させる)1挺
  • マニュアル・オヴ・ボディリィ・ヘルス1冊
  • トウム・オヴ・アモラレティ(この本を読んだ秩序か善属性のキャラクターは、5d4日間に渡り不安にさせる幻視と悪夢を見て、毎日5%の確率(累積)で狂気状態に陥る)1冊
  • ホットベリー10粒が入ったガラス瓶(投擲したなら衝撃により1d8ポイントのダメージを与える;噛んだなら、近接爆発によりセーヴィング・スローなしで10d8ポイントのダメージを受ける)1つ。

 ここで使われた呪文は後の遭遇のために記録しておけ;アサーラックは使用した呪文を24時間経過後に回復する(または彼の呪文書から別の呪文を記憶し直す)。

“暗黒学園” The Black Academy 『“髑髏都市”E.デニーレの壁 Skull City, E. Danele's Wall』

 墓場付近の内壁をたどるキャラクターは、このイラストのような箇所に出くわす。まだ見せていないのであれば、プレイヤーにこれを見せろ。

 近くには狂える死霊術師デニーレが勝手に住み着いている。彼はずっと以前に“暗黒学園”を追い出されたが、彼はアサーラックから暗黒の幻視を受け取ったため生かされている。これらは狂える預言者が彫り、着色し、エッチングしたものであり、30フィートに渡って壁を覆っているが、デニーレははるか以前に幻視を締め出すため、自らの目をえぐり出している。彼が盲目となった後も、幻視は彼の心に留まり続け、そのため彼は狂気に陥った。この幻視は現実と若干のつながりがあるが、アサーラックは目的があってデニーレに送ったわけではない;アサーラックの計略は負のエネルギー界で展開されていたため、不運な死霊術師は巻き込まれたに過ぎない。

 もしPCがデニーレと接触するなら(彼は昼夜ここにいる)、彼はうつろな眼窩を向けて言う。「“終末”において、“貪る者”は君たちの魂を待つ」PCが発言の意味を尋ねても、よだれを垂らしながら理解不能なつぶやきと雑音が返ってくるだけだ。デニーレから返ってくる唯一の理解可能な回答は、壁に描かれた紋様のに関する短文や言葉だけである。彼は大口を開けているフィーンドがアサーラック(これは“貪る者”の象徴だ)と答え、そして「運命に至る最初の先導者」と告げる。彼は涙ぐむ少年の顔を指して言う。「彼は我らが仕立てし者になりし。人間どもの嘲笑が“貪る者”の憤怒を生む」この情報についての詳細についてはディサティッソの日記を参照。

 壁に描かれた絵のひとつは、多数の切子面を持つクリスタルだ。切子面の中には多数の顔と目が書き込まれている。クリスタルの中心から緑色の光が溢れ、すべての切子面にエメラルドの光が反射している。もしこの絵の意味について説明を求められたならデニーレが言う。「“貪る者”の経箱は失われた者たちの魂を溜める。魂を救うには太陽の光を当てるしかない;他の方法では、これらの魂は永遠に破滅する」ここで成される経箱の描写は、冒険のクライマックスにおいて生き残ったPCが遭遇する、アサーラックの経箱の正確な説明だ(“終末の要塞”の第30区画参照)。

 デニーレによる捕らわれの魂に関する曖昧な発言は、PCに与えられた投獄された精神を救う最初の手がかりだ。さらにほのめかされた行動は、単にアサーラックのエッセンスを四散させるだけだ;それでは彼を永久に破滅させることはできない。詳細については「結末」を参照。

 狂気の予言者は壁に描かれた他の象徴についての質問に何も答えない。実際、他の象徴は何の意味も持たず、狂気の精神を追わせる囮だ。もし戦闘がおこるなら、狂人は自身を守る。そして30%の確率で、都市に住む他の死霊術師の注意惹きつけてしまう。デニーレのアイテム(デスティース/死の歯と呼ばれるダガー)については付録を参照。

“陽を待つ都市” The City That Waits

 レナイス世界にモイルと呼ばれる都市があった。モイルはその世界の地面に作られた。そのためすべての標準的都市がそうであるように、そこは毎日陽が昇った。陽の光は人を前向きにさせるが、不幸なことに、市民を闇の欲求から切り離すには不足していた:モイル人は悪しき性質を持っており、彼らの信仰はオルクスとして知られている強力なタナーリ君主に捧げられていた。

 ありがちな話として、モイルの市民は贔屓しているこの混沌の君主からほんのわずかな恩典しか得られなかった。時が経るにつれ、モイル人の信仰心はさほど血に飢えていない神々へと移っていった。

 予想されたとおり、オルクスは激怒した。恐ろしい、また思いがけない復讐として、彼はモイルに対して穏やかともいえる呪いをかけた:住民は陽が昇るまでの間、魔法の眠りに陥るというものだ。そうした後オルクスは都市を本来の場所から、自身が支配する悪夢のような無明の疑似次元界に物理的に移動させた。そこでは陽は決して昇らず、高い塔に陽が差すことはなかった。この行為の仕上げとして、オルクスは新たに疑似次元界を“陽を待つ都市”と命名した。

 長い間に、まどろむモイル人は暗い眠りの中、死への不安と危険な夢に取り巻かれつつ死んだ。しかしオルクスは都市を再訪しなかった。彼はドラウの復讐の女神キアランサリーに抹殺されてしまったからだ。よってここは人間と神格の知識の双方から忘れられてしまった。

 数世紀が過ぎた。その間、アサーラックの思いは何度も何度も“陽を待つ都市”に舞い戻った。彼はすでにこの場所を発見しており、呼吸する者が誰もいないことまで確認済みだった。創造者がいなくなり住民も死んだ。そこでアサーラックはここを自分自身のものと宣言した。

 彼が期待したとおりであれば、この都市は彼の邪悪な計画の完璧な架け橋となる。その唯一無二の性質は、負のエネルギー界に浮かぶ彼の真なる根拠地の錨として機能するだろう。彼は不安の中で死んだ者たち(Maps&Monsters のモイルのゾンビ参照)を、彼の“終末の要塞”を作るアンデッド労働力として利用した。ほとんどのモイル人は建築に駆り出されることになった。それは膨大な人数だった。そのため都市に残ったモイル人はほとんどいなくなった。

 疑似次元界に移送されたとき、都市の構造は湾曲された;都市の細い塔は巨大な穴の深淵から屹立するかのように見える。穴の側面は蠢く黒い霧で縁取られており、また闇を見通すことができるのであれば、穴の底にも同じような霧があるのがわかる。実際、塔は魔法により不安定な霧の上にそびえている。

 蠢く黒い霧は、“陽を待つ都市”と負のエネルギー界との不明瞭な一方通行の境界だ。黒い霧に踏み込むことは賭けになる。塔の高さに等しい距離を落下するか、負のエネルギー界に落ち込んでその効果を即座に受けてしまうからだ(効果については略)。

 上空には稲妻をまとった雲があり、飛行で侵入したなら落雷を受け、セーヴなしの10d6ポイントのダメージを受ける(雲の中にいる間は毎ラウンド45%の確率)。上空の雲は“陽を待つ都市”の側面と底の黒い霧と同様に薄くなり、そのまま進むと同様に負のエネルギー界に突っ込むことになる。

 都市に憑りついている悪の残骸の中で、最悪なのはヴェステジだ(Maps&Monsters参照)。ヴェステジは常に“陽を待つ都市”の部屋々々、橋梁、開けた場所を徘徊し、その恨みをぶつける相手を探している。PCが都市に4時間留まる毎に、20%の確率でヴェステジに発見される。PCがヴェスティジに発見されたなら、モンスターの外観を決定するあたっては第15.5区画を参照しろ。このクリーチャーの能力と憎悪に対峙したPCにできる最善の策は、遭遇する端から逃げだすことだ;アサーラックでさえ、この物凄いモンスターを相手取ることは避けた(しかしアサーラックはヴェステジを、彼の謎掛けの1つに対する守護者として利用することにした)。もしPCがそれとの間に十分な距離(1000フィート以上)を取ることができたなら、クリーチャーは追跡を断念する(今のところは)。

 “陽を待つ都市”は負のエネルギー界に近いため、浸闇の影響は“恐怖の墓所”や“暗黒学園”よりいっそう顕著だ。その影響は以前の浸闇効果の説明を更新する。“陽を待つ都市”での影響は以下のとおりだ:

  • アンデッド退散について、「アンデッド退散表」を4段階高いものとして扱う。
  • 都市の中で発動した死霊術系統の呪文は、発動時間が4単位減少する(最低でも1)。
  • ラットより大きなサイズの生きているクリーチャーが殺されたなら、1d3ラウンド後に80%の確率で、元クリーチャーと同じヒット・ダイスのアンデッド・ゾンビとして動き出す。
  • 回復呪文は“陽を待つ都市”の境界内では75%(切捨)しか効果を表さない。例えば、通常は20ポイントのダメージを治癒する回復呪文は、ここではたった15ポイントしか治癒しない。
  • 都市の中は超自然的に寒い。PCは寒冷地に適した衣類(毛皮、手袋、帽子等)を身につけていない場合、ここに6時間留まる毎に-4ペナルティを受けて【耐】判定を行なわなくてはならない。失敗することでキャラクターのヒット・ポイントは1犠牲になる。(もし君のキャンペーンが、赤外線を感知するインフラビジョンを採用しているなら、インフラビジョンはここではほとんど機能しない;ここはしびれるほど寒い環境であり、クリーチャーの大部分は赤外線を発さないアンデッドだからだ)。

 モイルの元々の特性として、重力の他に前後左右上下の方位が残されている。そのため、PCは疑似次元界の中を東西南北で記述することが可能だ。

※訳注
 モイル市の属していたレナイス/Ranais世界は前年(1997)に公開された「TSR2631 Dead Gods」に登場する世界である。このシナリオはキアランサリーに滅ぼされるもテネブロウスとして生き延びたオルクスが復活する過程を追うものであり(3版開始時にオルクスが死んでいた/復活したと設定されたのはこれに基づく)、作中モイル市は疑似次元界に放逐された都市として登場している。同作でモイル市はオルクスの悪逆を示す単なる通過点に過ぎなかったが(登場数ページ)、今作において背景を掘り下げたものと考えられる。


※自己満足のための訳注 (ΦωΦ)
 1973年に英国BBC放送が、「San Francisco: The City That Waits to Die/サンフランシスコ:死を待つ都市/ザ・シティ・ザット・ウェイツ・トゥ・ダイ」という大地震とサンフランシスコ市の対応に関わるドキュメンタリー番組を作った。モイルに対してオルクスが送った名称「The City That Waits」はこのもじりではないかと思う。そこであえて省略されたと推測する「to Day」を訳語に付加して、“(陽を)待つ都市/(ひを)まつとし/ザ・シティ・ザット・ウェイツ(・トゥ・デイ)”とした。

 ちなみに作者コーデルとサンフランシスコ市には一切かかわりがない(ぽい)。

デミリッチ/Demilich:1998:TSR1162 2e『恐怖の墓所、再び』より

RETURN TO THE TOMB OF HORRORS (Adventure)

RETURN TO THE TOMB OF HORRORS (Adventure)


概要


かつて何があった What Has Gone Before

 “墓所”の伝説は何世紀もかけて徐々に文明の地に広まっていった。盗掘されていない財宝を秘めた地下埋葬所の噂は、多くの年月に多くの冒険者を引きつけ、幸運と栄光を求めて未踏の大地を進ませた。ほとんどが“墓所”を発見することができなかった。そして帰ってくるものは稀だった;アサーラックの安息地の伝説は、曖昧な富と危険を湛えた噂のままであり続けた。

 そしておよそ20年が経過した。“墓所”に関する報告は不明瞭な理由で遠くまで広まっていった。皮肉にも、卓越した技能と狡知、幸運に恵まれなくては生還困難なダンジョンという評判が探検家たちを誘惑したのだ。致命的な罠も、迷宮のような迷路も、死を乗り越えた先で墓地を守護する邪悪な妖術師も警告の意味を成さなかった。彼らはアサーラックの挑戦に応えるため各地からやってきた。“墓所”を見いだし、残酷な暗黒を押し通った者たちは、伝説が未だ誤っていなかったことを悟った。死は用心深い者にも、無鉄砲な者にも同様に与えられた。少数が引き返した。そしてより多くが探検中に死んだ。極めて少数が、“墓所”を突破することに成功し、アサーラックの物理的形態の形骸:デミリッチを発見した。そして勇敢なごく少数だけが真の恐怖を見出した;デミリッチの邪悪なパワーはひと睨みするだけで、彼らの肉体を崩壊させ、精神を永遠に苦しめることができたのだ!


それからどうした What Has Happen Since

 最終的に、恐怖を生き延びた者たちは“墓所”を脱した。ある者は仲間を失い、手足を失い、また両方を失ったが、再び太陽を拝めることを幸運と感じた。アサーラックの強固な地下墓地の物語は、これらの追い払われた頑健な魂が広めた。それがまた別の者を暗黒に挑ませた。時が流れるにつれ、冒険者流入は減った;ある者はもはや探検はされ尽くしたと考えた。また別の英雄志願者は、より安全な道で名声と栄光をつかむことに決めた。その地域に惹きつけられた者の中には、“墓所”の深部に興味を持たなかった者たちがいた。彼らは一様にアサーラックの伝説を、並外れた魔力と死を乗り越える秘密の護持者として描き出した。時が過ぎるにつれ、意見を同じくする人々は大沼沢地の“墓所”を納める塚の周囲に集まってきた。これは純粋に知識を追い求める都市でなかったが、墓荒らしの集団でもなかった。この険しい側面を持つ新たな都市に集まった人々は、非生に至る禁断の術を身につけようと努めた。実際のところ、彼らはほとんどが闇の技:死霊術の実践者だった。こうして“髑髏都市”は生まれた。

 “髑髏都市”の住民は、闇の技が彼らにもたらす力に取りつかれていた。この哲学に基づき、彼らの敬意はアサーラックと彼の業績に捧げられ、最終的に強力なリッチの側面である“貪る者”信仰へと発展した。彼らはアサーラックの“墓所”の入口を取り巻くように大規模な学園都市を築き、デミリッチの注目や好意を得るために毎週の典礼すら作り上げた。しかしながら、彼らの持つすべての邪悪な儀式と暗黒の知識を挙げてデミリッチの精神と交信しようとしたにもかかわらず、“髑髏都市”の誰一人として真実への気付きを得ることはなかった。アサーラックの真実の姿、最終根拠地の場所、彼の悪意に満ちた究極目的は未知のままで、すべては黒い謎だった。


今はどうなった The Current Situation

 現在のところ、世界の大部分は幸せなことに、“髑髏都市”の存在を知らなかった。この結果、最近発生した一連の悪しき事件は極めて危険な事態となりつつあった。これら事件には、文明地域へのアンデッド侵略、亡霊出没、誘拐、失踪の増加が含まれる。周辺国家では特に証拠はないものの、これらは個々の犯罪者による事件であると考えられていた。ただ、これらすべての原因は大沼沢地にあると推測されていた。

 この疑念は部分的に正しい;“髑髏都市”の住民(彼らは自身を不遜にも“隠れ待つ者”を自称していた)は、最近劇的に邪悪な活動を増加したからだ。彼らの活動は、最近になり“暗黒学園”の大気を満たし始めた奇妙な現象に乗ったものだ。“隠れ待つ者”はその効果を浸闇と呼んでいる。とりわけ浸闇は、死霊呪文と負のエネルギー界に関連する呪文を強化した。実際、地域全体で殺された人が即座にアンデッド・クリーチャーとして動き出す状況が散見されるようになった。(近隣のアンデッド侵攻は、地元墓地に眠る者たちが動き出した結果だ)。

 浸闇が何を意味するかは“隠れ待つ者”にも不明なままだ。しかし彼らはそれがアサーラックの啓示で、間もなく重要なことが起こると信じていた。このため、彼らは生贄や邪悪な儀式、悪しき儀式の頻度を上げ、距離を問わず付近の共同体の新鮮な肉を求めて襲撃を行なった。浸闇の性質については後述する。

デミリッチ/Demi-lich:1982『S4 ツォーカントの“失われた大洞窟”』巻末資料より

The Lost Caverns of Tsojcanth (Advanced Dungeons & Dragons Module S4)

The Lost Caverns of Tsojcanth (Advanced Dungeons & Dragons Module S4)


ヒューマンの生命だけが陥る…


 途轍もなく悪いヒューマンのマジックユーザーかクレリックは、自然の寿命をはるかに超えて存在し続けるために秘中の秘術を用いる。このクリーチャーこそがリッチであり、それは数世紀間に渡り存在し続ける。


 究極的には、その生命力もやがて衰退する。リッチの姿形は朽ち果て、その悪しき魂は最も賢明なる賢者にすら知られていない奇妙な次元界を彷徨うことになる。残った力をデミリッチと呼ぶ。“デミリッチ/半リッチ”は紛らわしい名だ。それを聞いた者は、その力が衰退したクリーチャーと考えるかもしれない。その用語はリッチの身体的状態について言及したものだ。つまり、かつてリッチの肉体だった一部 - 塵埃、頭蓋骨、数本の骨 - のみが残存しているからだ。


 もしデミリッチのもとに踏み込んだなら、それはおよそ人型をした渦巻くダスト(塵埃)として舞い上がる。デミリッチはいずれの形態であってもアンデッド退散させることはできない。もしダスト形態を無視するなら、それは3ラウンド後に消失する。それは危害を与えるための姿ではなく、脅し、恐怖を煽るためのものだからだ。


 ダスト形態に対して攻撃するなら、それは力を増していく。ダスト形態が攻撃を受けたなら、75%の確率でレイスの能力を得る。さらなる攻撃はクリーチャーに追加ヒット・ポイントを与える。攻撃が物理であっても呪文であっても傷つけることはできないが、それは傷ついているかのように揺らぎ後退しつつヒット・ポイントをため込んでいく。それは1ヒット・ポイントから始まり、物理攻撃を受ける毎に1ヒット・ポイント得て、さらにそれに向けて発動された呪文のレベルに等しい値のヒット・ポイントを得る(3レベル呪文であるなら3ヒット・ポイント)。50ヒット・ポイントを貯めた時点で、ダスト形態はデミリッチの精神が制御するゴースト形態(50ヒット・ポイント)にと変化する。ゴースト形態は即座に攻撃を開始する。


 もしクリーチャーが愚かしくもデミリッチの頭蓋骨に接触したなら恐ろしいことが起こる。デミリッチがダスト形態かゴースト形態のいずれであっても、これらの形態は即座に消失する。頭蓋骨はレヴィテートされたように空中に舞い上がり、パーティの中で最も強い者に対して攻撃を開始する。


 デミリッチにとっての「最も強い」とは、通常はマジックユーザー、続いてファイター、クレリック、シーフ、モンクの順であり、その順に従い攻撃を行なう。デミリッチは2つの方法で攻撃を行う(それぞれ50%の確率)。1つは“咆哮”で、20フィート以内に位置する存在は対死セーヴに失敗したなら即死する。もう1つは1体の対抗者の“生命力吸引”(DDGp10)だ。この攻撃の犠牲者はセーヴィング・スローを行なえない。犠牲者の生命力は特別な宝石の中に束縛される。デミリッチは頭蓋骨の眼窩や歯にこのような宝石を2d4個持っている。犠牲者の肉体は崩壊して悪臭を放つ腐肉に変じ、1ラウンドで朽ちて消える。その後、満足した頭蓋骨は床上に降りる。もし再び攻撃を受けるか接触されたならそれは浮き上がり、“咆哮”か2番目に強いパーティ・メンバーに“生命力吸引”を行なう。この工程は頭蓋骨が攻撃されるか破壊されるまで繰り返される。


 頭蓋骨の宝石すべてに生命力が満たされたなら、デミリッチは残った対抗者に対して1回の“呪詛”を発することができる。この“呪詛”は極めて強力だ:

  • a) 敵の武器が常に命中するようになる
  • b) 決してセーヴィング・スローを行えなくなる
  • c) 決して経験点を得られなくなる

 デミリッチの“呪詛”はリムーヴ・カース呪文によって除去できるが、“呪詛”を受けたキャラクターの【魅力】は恒久的に2減少する。


 デミリッチの頭蓋骨は次の方法でのみダメージを与えることができる:

  • 1回のフォーゲットforget呪文かエクソーシズムexorcism呪文を発動することにより、頭蓋骨は“咆哮”や“生命力吸収”を使用せずに床に降りる。それに対してシャタ―呪文を発動することによりヒット・ポイントに10ダメージを与えることができる。
  • アストラル状態かイセリアル状態のマジックユーザーが発動する1回のパワー・ワード・キルにより頭蓋骨を破壊することができる。
  • ヴォーパル武器を持つファイター:ソード・オヴ・シャープネス、+5ソード、ヴォーパル武器を持つレンジャー;ソード・オヴ・シャープネス、ヴォーパル武器、+4以上のソードを持つパラディンなら頭蓋骨にダメージを与えることができる。
  • 1回のディスペル・イーヴル呪文を発動することによりヒット・ポイントに5ポイントのダメージを与えることができる。
  • 1回のホーリィ・ワード呪文を発することによりヒット・ポイントに20ポイントのダメージを与えることができる。


 デミリッチの頭蓋骨はAC-6で50のヒット・ポイントを持つ。もしデミリッチを破壊したなら、残った塵埃や骨片等の残存物にホーリィ・ウォーター/聖水を撒いて完全に破壊しなくてはならない。そのようにしないのであれば、クリーチャーは1d10日後に再起する。


 もし頭蓋骨を破壊したなら、宝石に生命力を捕らわれたキャラクターはそれぞれ対呪文セーヴィング・スローを行なわなくてはならない。セーヴィング・スローに失敗したなら、デミリッチが破壊される前に宝石内の生命力はむさぼり食われ、生命力は失われる。セーヴに成功した宝石にはキャラクターの生命力が残されている。生命力を含む宝石は内部から微光が放たれる。もしトゥルー・シーイング、トゥルー・サイトtrue sight、またはジェム・オヴ・シーイングで観察するなら、宝石の内部にはごく小さな人型が見られる。宝石を砕くことで魂は解放されるが、10フィート以内にそれを受け取るための肉体 - クローン、シミュレイクラム、または他の死体等 - がなくてはならない。


デミリッチ/Demi-lich:1978『S1 恐怖の墓所』シナリオ中説明より


 古き時代、並外れて悪しきヒューマンのマジックユーザー/クレリックが、数世紀間に渡り生命力を維持するために必要な手段を採った。そのようなクリーチャーをリッチと呼び、アサーラックもその一人だった。数十年に渡り、リッチは恐るべき従者の軍勢と共に、墓所を築いた丘陵の陰気な石の広間に住まった。最終的に、アサーラックのアンデッドの生命力も衰えてきた。そこでリッチは従者を使役し、80年をかけて“恐怖の墓所”を作りあげた。そしてアサーラックは彼のすべての奴隷と供周りを破壊し、広間に至る入口を魔法で隠した。そして彼は最後の旅に出発し、彼の魂は最も賢明なる賢者にも知られていない奇怪な次元を彷徨した。


 分割された“第一の鍵”を結合することで、彼の魂は主物質界に呼び戻される。“第二の鍵”を使用することで、デミリッチに対し今後数世紀を生き抜くための戦いが迫っていると警告する。現在、アサーラックの残滓は貯蔵庫の奥底に横たわる頭蓋骨と骨、塵埃に過ぎない。だがこの断片だけでも十分だ!


ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷

 エクソシスト1906


 銃器メーカーウィンチェスターの筆頭株主にして増改築熱に浮かされたウィンチェスター夫人と経営陣の確執から、彼女の精神鑑定を行うことになった薬物中毒医の物語。
 実入りのよい仕事として受けたものの、困ったことに、屋敷は怪異に包まれていたのです… (ΦωΦ)

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アメリカン・アサシン

 核テロ



 恋人を殺された若者がテロリストに復讐する話。
 そしてテロリスト側にはテロリストなりの理由があり的な、まあ普通。
 しかし、大風呂敷を広げて、それを別のところに掛ける展開、好きだな (ΦωΦ)

ハン・ソロ スターウォーズ・ストーリー

 新たなるアウトロー誕生の物語。


 作品自体は、ままありがちな展開で、言い立てるほどに問題はないんだけど、致命的なのは既存作品との時系列がつながらないこと。
 あそこは人気の弟弟子を出すべきでしょ。
 興収振るわないのはわかるわ (ΦωΦ)

万引き家族

 問題作となるべく作られた問題作


 万引きはフレーバーでメインテーマは貧困なのだが、狙ったにしても後味悪さがなかなか酷い。
 まあ、世間の耳目を集めるには必要なんだろがねぇ。
 非お勧め作品 (ΦωΦ)

 1982 TSR9065 WG4 タリズダン神の“忘れられた神殿” The Forgotten Temple of Tharizdun


導入
 この神殿は旧い時代に“とこしえの闇の君”タリズダン神を崇拝する秘密の礼拝所として建立された。それは最も邪悪な人々を引きつけ、教団は何世代もの間繁栄し、次々と周辺の国々に軍勢を繰り出しては恐るべき行為を成した。しかしながら、遂にはタリズダン神と彼の邪悪に抵抗する人々との間に大いなる戦いが開かれた。彼女らは彼自身を滅ぼすことはできないまでも、彼の力に打ち勝ち、そして誰にも発見できない場所に彼を投獄するほどに強かった。斯くてタリズダン神は大地の表面から、既知の次元界のすべてから消え失せ、再び姿を現すことはなかった。


 しばらくの後、彼の使徒が神格を顕現させるべく無人の神殿に舞い戻ってきた。これらの邪悪な人々の多くは強力なマジックユーザーとクレリックだった。一同はタリズダン神に何が起きたかを突き止めると、彼を解放して帰還させ、いま一度彼らを統治してもらうべく全力を尽くした。これら“とこしえの闇”の使徒の試みはすべて無駄に終わったが、占術と捜索の結果、神殿の直下に“黒き嚢胞”が存在することが明らかとなった。魔法と肉体的作業により、彼らは“黒き嚢胞”を求めて下方への掘削を始めた。彼らがそこに見いだしたものは、彼らを動揺させ、そして落胆させた。半球状の部屋の中には、(レヴィテーションで浮かぶ)巨大な黒い針状の岩があった。これがタリズダン神の物理的顕現なのだろうか? 誰にも分からなかった。それは紫色の蒸気のようなエネルギーに包まれ、黒く不明瞭な姿をしていた。この謎は、いかなる儀式でも、呪文でも、魔法でも解くことはできなかった。時間だけが過ぎていった。探求者たちはこれが彼らの投獄された神格であるかの確認作業自体を儀式として定めた。それが祭壇に安置されていると見せかけるため、黒い針状の岩を使った高さ12フィートの祭壇が真下に築かれた。世代を経るにつれ、下僕たちは“黒き嚢胞”の中で生き残るためにタリズダン神に哀歌と祭儀を捧げ続け、果てしなき奉仕のみが覚醒に至る手段であると定められた。さらに時間が経過すると、その儀式すらも形骸化して無意味なものと成り果てた。タリズダン神のクレリックは、初期の使徒たちが心血注いで集めた貴石 - 5000gpから50000gpの価値を持つ333個の宝石 - で私腹を肥やし始めた。これらの宝石は徐々に価値の低い石に置き換えられて行き、この神の従者は別の神に鞍替えすると別の場所で悪を成すために姿を消していった。


 最終的に、ほんのひと握りの忠実なクレリックたちが覚醒儀式を日々繰り返すために留まった。このひと握りのうち何人かがモンスターによって殺され、他の者たちは遂には老いて死んだ。最後の大司祭は、ただひとり死に場所を求めてダンジョンを彷徨い、遂に下方神殿にその場所を定めた。そうして、約1世紀前にタリズダン神の最後の使徒が死んだ。それ以来神殿には、人間に分類される居住者がいなくなった。


 やがて神殿は、様々な徘徊するモンスターに一時的なねぐらとして使われた。数体が奥まで進み、また数体が下層にまで進み、そしてその習性に基づいて殺し合った。何十年も経過した頃、人間たちの記録はすでにおぼろであり、最後のクレリックが死去する前に神殿は少数の賢人と学識の深い人々以外のすべてに忘れられていた。ここを棲処とした歴代のクリーチャーたちは、この場所の名称も目的も知ることはなかった。ここは正しくタリズダン神の“忘れられた神殿”であり、探検に赴いた冒険者がそれを確定するまでそのままでいるだろう。


 

ゴジラ 決戦機動増殖都市

 怪獣映画(サメ映画と同義)


 1は微妙ながらもシンに対するカウンターとして許容範囲内だが、こっちはダメだなあ。
 シンが人間の理性での勝利としたら、こちらは人間の感情による敗北。行動がバカなのが哀しい。
 3は遂に金星を3日(地球時間で729日)で滅ぼしたアイツが来るようだが、はてさて (ΦωΦ)

 1982 TSR9061 S4 ツォーカントの“失われた大洞窟”The Lost Caverns of Tsojcanth


導入

 約1世紀ほど前、大魔道師イグウィルヴは悪の軍勢を繰り出し、征服地に居を構えた。 彼女はペレンランドに侵攻すると10年で辺境地域を攻略し、飽くことを知らない欲望のまま略奪を繰り返して巨万の富を築いた。伝説によると、大魔道師が強力な魔力を得たのはツォーカントの“失われた大洞窟”を発見したためで、この上ない力を得るための秘中の秘を手中にしたとされる。イグウィルヴがこの“大洞窟”から彼女の領国を支配したことは確かだ。そこで彼女はさらに魔力を増幅しようと、秘術実験や儀式に傾倒した。


 これらの実験が彼女の失脚をもたらした。彼女が捕らえ使役していたデーモンのグラツズトが事故により解放されてしまったのだ。恐るべき戦いが始まった。最終的にデーモンはアビスに撤退したが、深手を受けたイグウィルヴからは勢力も権勢も永遠に失われた。彼女の勢力は失われ、イグウィルヴの領国は引き裂かれた。彼女の従者や奴隷は財宝を略奪したが、敵軍の包囲を受けて四散した。しかしながら、大魔道師は最後の力を使い、“大洞窟”の隠し場所に彼女の財宝を移した。伝説によると、この財宝には偉大な力の込められた大冊が数冊、そしてダーウーズ・ワンドラス・ランソーンと呼ばれる有名なランプが含まれていると言う。


 誰も他に何が隠されているかを知らない。なぜならまだ誰もイグウィルヴの秘蔵物を発見していないからだ。そしてイグウィルヴの生死を知る者は誰ひとりとしていなかった。最近まで、ツォーカントの“失われた大洞窟”に残る彼女の財宝は、幼子を楽しませるための寝物語と思われてきた。数年の間に、壁掛け、敷物、彫像、希少な美術品が取り戻され、また貴金属の収納箱、貨幣の詰まった袋、宝石や宝飾品でいっぱいの宝箱等も取り戻された。彼女の財宝はすべて略奪され、もはや一片の魔法も財宝も残っていないと思われた。しかしながら最近の調査によると、魔法のランソーンは確かに存在し、イグウィルヴはそれを所有していたという。イグウィルヴの棲処はヴェルヴァーダィヴァ河の峡谷沿い、シュヴァルツェンブルインとハイフォークの間の山中に位置することははっきりしていた。“大洞窟”の場所を捜索するため、アイウーズ領、ペレンランド、ケトはヤティル山脈に遠征隊を繰り出したが、生還した者は少なく、実りはなかった。


 

ゲティ家の身代金

 実際にあったシリーズ


 石油王ゲティの孫と誘拐事件の物語。
 ぁぁ、富める者にはこういうこともあろうかという、手に汗は握らないけどジワジワ汗が出てくる展開。
 まあよし (ΦωΦ)