スペクトル・クリーチャー Spectral Creature
スペクトル・クリーチャーは非実体のアンデッドであり、しばしばゴーストやその他の恐怖の存在と間違えられる傾向にある。彼らは自我を維持できるが、自分が死んだ土地に捕らわれている。そして生けるものすべてを憎んでいる。
スペクトラル・クリーチャーは生命の本質を見極めるため、見知った人物や描写された人物を容易に見分ける事ができる。多くの場合、非業の死を遂げたクリーチャーは可視となり、その体は半透明となり弱弱しく光る。スペクトラル・クリーチャーは周囲に死の冷気を撒き散らし、自縛した土地に長期間に渡り居着く。
スペクトル・クリーチャーの作成
“スペクトル・クリーチャー”は任意の異形、動物、竜、巨人、人型生物、魔獣、人怪に追加可能な後天性テンプレートだ。クリーチャー(以下これを基本クリーチャーと呼ぶ)は少なくとも【魅力】能力値が8はなくてはならない。ここに記された以外について、スペクトラル・クリーチャーは基本クリーチャーの全特性を維持する。
サイズと種別 | クリーチャーの種別はアンデッドに変わる。そしてそれは非実体の副種別を得る。 |
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ヒット・ダイス | クリーチャーのヒット・ダイスは1d12に変更される。 |
移動速度 | 飛行速度80フィート(完璧)。 |
AC | クリーチャーはすべての外皮ボーナスを失うが、その【魅力】修正値あるいは+1に等しい値の反発ボーナスを得る。 |
攻撃 | クリーチャーはそのすべての攻撃を失い、そして非実体の接触攻撃を得る。 |
ダメージ | スペクトル・クリーチャーの行う非実体の接触攻撃ダメージについては下記表を参照しろ。またこれには生命力吸収が追加される。 極小:1d2 微小:1d3 超小型:1d4 小型:1d6 中型:1d8 大型:2d6 超大型:2d8 巨大:4d6 超巨大:4d8 |
攻撃オプション | スペクトル・クリーチャーは基本クリーチャーの特殊攻撃を失い、そして下記のとおり生命力吸収を得る。 生命力吸収(超常):スペクトル・クリーチャーによる非実体の接触攻撃が命中した生きているクリーチャーは、頑健セーヴィング・スロー(難易度10 + 1/2スペクトル・クリーチャーのHD + スペクトル・クリーチャーの【魅力】修正値)に成功しない場合2レベルの負のレベルを得る。負のレベルを1レベル与える毎に、スペクトル・クリーチャーのダメージは5ポイント回復する。もし回復量がクリーチャーの受けたダメージ総量より多くなったのなら、それは上回った分だけ一時的ヒット・ポイントとして獲得される。もし、(レストレーション呪文などで)負のレベルが除去されないか、24時間後に行われる頑健セーヴに失敗したなら、負のレベルは対抗者に定着される。頑健セーヴの失敗は対抗者のレベル(あるいはヒット・ダイス)が1減少する。 |
特殊アクション | スペクトル・クリーチャーは下記の6つの特殊アクションを得る。 同族作り(超常):スペクトラル・クリーチャーが異形、動物、竜、巨人、人型生物、魔獣、人怪を抹殺した場合、犠牲者は1d4ラウンド後にスペクトラル・クリーチャーとして賦活化される。このような落とし子は創造者であるスペクトル・クリーチャーの命令下に収まり、創造者が滅びるまで使役される。落とし子は生前の能力をすべて失うが、スペクトラル・クリーチャー・テンプレートを得る。 スペクトル・クリーチャーはそのHD×2と等しい数の落とし子を支配下に置くことができる。もしその数を超えて落とし子を作るのなら、最も古い落とし子から順に解放される。 非実体の副種別:スペクトル・クリーチャーは他の非実体クリーチャー、+1以上の強化ボーナスを持つ魔法の武器、呪文、擬似呪文能力、超常能力だけが害することができる。実体を持つクリーチャーによる攻撃は、[力場]またはゴースト・タッチ能力を持つもの以外は50%の失敗確率を持つ。スペクトル・クリーチャーは[力場]効果を持たない固体を自在に通過することができる。その攻撃は外皮ボーナス、鎧ボーナス、盾ボーナスを無視する。しかし反発ボーナスと[力場]効果は通常に働く。スペクトル・クリーチャーは常に〈忍び足〉を行っており、敢えて望まない限り、対抗〈聞き耳〉判定は常に失敗する。 退散抵抗(変則):スペクトラル・クリーチャーは退散抵抗に+2を持つ。 アンデッドの種別特徴:スペクトル・クリーチャーは[精神作用]、毒、睡眠、麻痺、朦朧化、病気、即死効果、死霊術効果、その他頑健セーヴを要求して物体に働く効果に対して完全耐性を持つ。それはクリティカル・ヒット、非致傷ダメージ、能力値ダメージ、能力値吸収、生命力吸収、あるいは大規模ダメージからの死亡の適用を受けない。スペクトル・クリーチャーはレイズ・デッドする事ができず、望んだ場合のみリザレクションが可能になる。クリーチャーは暗視60フィートを持つ。 不自然なオーラ Unnatural Aura(超常):野生動物であっても家畜であっても、スペクトラル・クリーチャーが30フィート以内に存在する場合、その不自然な存在を感じることができる。それらは近づかない限りはパニック状態にはならないが、近づくことを強制されたなら範囲内にいる限りパニック状態となる。 直射日光による無力化(変則):スペクトル・クリーチャーは自然の陽光下(デイライト呪文では無効)では無力であり、そしてそこから逃げだす。直射日光を浴びたスペクトル・クリーチャーは攻撃不能になる。そして部分アクションのみを行うことができる。 |
能力値 | 【敏捷力】+3、【知力】+4、【判断力】+4、【魅力】+4。スペクトラル・クリーチャーは非実体のアンデッドであるから、【筋力】と【耐久力】能力値を持たない。 |
技能 | スペクトラル・クリーチヤーは〈隠れ身〉、〈聞き耳〉、〈創作〉、〈視認〉判定に+8種族ボーナスを得る。 |
出現環境 | いずれかの地上か地下。 |
編成 | 単体、1対、一団(3〜4体)、集団(7〜12体)。 |
脅威度 | 基本クリーチャー+3。 |
宝物 | なし。 |
属性 | 常に秩序にして悪。 |
レベル調整値 | +7。 |
スペクトル・キャラクター
クラス・レベルを持つスペクトル・キャラクターは一般にバーバリアン、ファイター、あるいはレンジャーのレベルを得る。これらのクラスは良好なヒット・ダイスと攻撃ボーナスを与える。それはスペクトル・キャラクターが行う非実体の接触攻撃をより効果的なものとする。スペクトル・キャラクターの適正クラスはファイターである。彼らは、非実体クリーチャーとして、物質要素を扱うことができないから、めったに術者レベルを得ない。若干のものはローグのクラス能力を得るためマルチクラスをし、クラス技能を増大させる(彼らの非実体の生態は、ローグ・クラスの特徴なしで〈忍び足〉や〈隠れ身〉を行うことができるが)。