欄外記事3本

テンプレートと生態 Templates and Biology
 テンプレートを適用する場合、ルールは解剖学的構造より重視される。ポリモーフ呪文、変身生物、オルター・フォーム、またD&Dに登場する類似効果はすべて、サイズや解剖学的構造について問うていない。どのようなクリーチャーであっても、テンプレートを適用した子孫を残すことができる。また両親が公開されていないクリーチャーであるのかもしれない。多くのテンプレートは、生物的ではなく魔法により出現する。ルールと想像力をこそあなたの指針としろ。
 複数のテンプレートを加えたなら、それはクオーターとなる。クリーチャーにハーフセレスチャルとハーフドラゴン・テンプレートを両方加えたなら、それはクオーター・セレスチャル/クオーター・ドラゴン・クリーチャーとなる。

種別と副種別 Type versus Subtype
 ピラミッドは副種別ではなく種別に適用される。一般にクリーチャーは種別を1つだけ持つ。そしてピラミッドはクリーチャーの持つ種別を決定する。クリーチャーが多くの副種別を持つ場合もある。一般に、クリーチャーは1つのゴブリン類やドワーフといった(人型生物の場合)人型生物副種別を持つ。また2つの属性副種別(秩序か混沌、善か悪)を、1つのエレメンタル副種別を、1つのエネルギー副種別を、そして爬虫類、水棲、非実体などの副種別を得られる。

ルール外の決定 Breaking the Rules
 あなたが望むなら、ルールが網羅していない領域について若干のリスクを犯して、あなたの好みどおりのクリーチャーを作るためテンプレートを継ぎ足すことができる。あなたはちょっとして決断で、あなたのキャンペーンに唯一無二のモンスターを出現させられる。
 あなたがゴースト・バーゲストを作ろうとしたとしよう。通常、ゴースト・テンプレートは来訪者に適用することができない。その結果、このクリーチャーを作るためにはルールを破る必要がある。テンプレートはクリーチャーのサイズを変更しない。しかし種別は変化する。アンデッドと来訪者は共にピラミッドの頂部にいる。そのため、クリーチャーの種別はどちらが有利かによって決定される。もしあなたの冒険が外方次元界で起こるなら、あなたはそれを来訪者として残そうとするかもしれない。もしそのようにするなら、ヒット・ダイスについては変更せずに残すべきだ。そしてゴースト・バーゲストに【耐久力】能力値と頑健セーヴを要求する効果に対する脆弱性を与えるべきだ。それに非実体副種別を与えることもできる。アンデッド種別はいくつかの重要な利点を与える。今回の例では種別をアンデッドにし、ヒット・ダイスをd12に変更する。ゴースト・バーゲストは【耐久力】能力値を失うが、物体に対して影響を与えない頑健セーヴを要求する効果に対して完全耐性を得る。ゴースト・バーゲストの【魅力】は18になる。それは【耐久力】ボーナスを失ったにもかかわらず39ヒット・ポイントを持つ。【耐久力】ボーナスを失うため、頑健セーヴは+5に低下する。【耐久力】を基準とする技能を失う。〈はったり〉と〈威圧〉技能修正値は、増加した【魅力】のため+13に増加する。新しい【魅力】能力値は同様に、擬似呪文能力の難易度を14+呪文レベルに増強する。そしてゴースト・バーゲストは物質界の目標に影響を与えるために《顕現》しなくてはならない。そうでないなら、このクリーチャーにゴーストが与える特殊攻撃や特殊能力は、テンプレートに記されている制限を受ける。


Savage Species: Playing Monstrous Heroes (D&D Rules Expansion)

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